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外貨建て保険のデメリットとは?!リスクとコストについておさらい

外貨建て保険のデメリットとは?!リスクとコストについておさらい

外貨建て保険のデメリットとは?!リスクとコストについておさらい

海外金利の上昇を受けて販売が増えている「外貨建て保険」。
販売増加に伴い、2019年には各保険会社に寄せられた苦情件数が過去最高を記録したものの、各社苦情縮減に取り組み少しずつ苦情件数・発生率ともに減少傾向にあります。

それでも依然として苦情・トラブルは多く、その原因としては商品内容やリスク・コストについて顧客への説明が不十分であったり、募集人自身が内容を十分に理解しきれていない、商品自体の仕組みが分かりにくいことなどが挙げられます。
外貨建て保険については、内容をきちんと理解し上手に活用することで資産を大きく増やせる可能性があるものの、商品自体を悪いものと決めつけてしまっている人も少なくありません。

今回は、すでに外貨建て保険を使って資産運用をしている人はもちろん、これから運用を始めようと思っている人も改めて外貨建て保険の内容やデメリットについて確認していきましょう。

【INDEX】
■外貨建て保険とは
■外貨建て保険ならではのデメリット
■最後に


外貨建て保険とは

外貨建て保険とは名前の通り外貨で運用される保険商品で、死亡保険金、解約返戻金などを外貨で受け取ることができます。
保険の種類としては終身保険、養老保険、個人年金など積立ての貯蓄型保険や保険料を一括で支払う一時払保険などがあり、主に米ドル、豪ドル、ユーロといった外貨で運用されています。

外貨建て保険の大きなメリットは、日本よりも金利が高い外貨で運用できること。
高い利率で運用することで資産の増加が期待でき、円建てに比べて同じ保障内容なら保険料が安くなるのも特徴です。
また資産分散にも活用でき、すべての資産を円で保有していると現在のように円安の場合は資産の価値が相対的に下がってしまいますが、逆に外貨建ての金融商品は円安になると資産価格が上がります。

外貨建て保険ならではのデメリット

外貨建て保険には様々なメリットがある一方で、リスクやコストなどのデメリットもあります。
それぞれ内容を見ていきましょう。

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■為替変動リスク

外貨建て保険における為替変動リスクとは、為替相場の変動により毎月の保険料や受け取れる保険金が多くなったり少なくなったりすることです。

例えば毎月の保険料が100ドルだった場合、1ドル=140円のときは日本円で14,000円の支払いになりますが、1ドル=150円になると15,000円になり1,000円分支払いが増えることになります。逆に1ドル=120円のように円高になると、保険料は12,000円と当初より安くなります。

保険料を支払う際は円高の方がお得に見えますが、死亡保険金や解約返戻金を受け取るときはどうでしょう。
例えば10万ドルの保険金が受け取れる場合、1ドル=140円のときは日本円で1,400万円を受け取ることができます。
一方で1ドル=120円になってしまうと受取額が1,200万円となり、場合によっては払い込んだ保険料よりも少なくなってしまうケースもあります。

将来の為替レートは誰にも予測できませんが、為替変動リスクのリスクヘッジとして受け取るタイミングをずらしたり、円で受け取らず外貨で受け取るなど為替の状況に応じて柔軟に運用できる商品を選ぶようにしましょう。


■為替手数料などのコストがかかる

外貨建て保険で運用する際は、払い込んだ保険料からいくつか諸費用が引かれます。
代表的なのは為替手数料で、円→ドル、ドル→円に交換する際にそれぞれコストがかかります。

為替手数料は保険会社によって金額が異なり、一般的には1ドルあたり片道25銭~1円程度で設定されています。
例えば為替手数料が1ドルあたり片道50銭だった場合、1ドル=100円のレートで「円→ドル」に替える場合は為替手数料を含め100.5円のレートとなり、反対に「ドル→円」に替える場合は99.5円のレートとなります。
結果的にこの場合は、往復で1円の為替手数料がかかることになります。

為替手数料については交換する金額が大きいほどコストが嵩むため、実際には手数料分も考慮しながら運用をしていくようにしましょう。

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最後に

今回は、外貨建て保険ついてお伝えしました。
外貨建て保険については円建て商品よりも資産の増加が期待できる一方で、外貨建てならではのデメリットも潜んでいます。

これから運用を始める人は必ず事前に商品内容やリスク、コストについて確認し、まずは少額から運用期間に余裕を持って始めるようにしましょう。
外貨建て保険での運用が向いているのは、なるべくお金を増やしたい人、円以外に外貨を持っておきたい人、実際に外貨を使う予定のある人などです。

またすでに外貨建て保険にて運用を行っている場合で、直近の急激な円安から支払いが苦しくなっているケースもあります。
その場合、解約した方が良いのか、このまま続けた方が良いのかは内容にもよりますが、解約してしまうと元本割れする可能性があり保障も全て無くなってしまうため注意が必要です。まずは加入した本来の目的を確認し、減額、払済といった方法も含めて検討するようにしましょう。

資産運用については、外貨建て保険以外の金融商品でもリスクがないものはなく、それぞれの特徴を理解しながら自分の目的に合わせて商品を選んでいくようにしましょう。

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