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いよいよ本格始動!世界一のメガターミナル駅の再開発!

いよいよ本格始動!世界一のメガターミナル駅の再開発!

いよいよ本格始動!世界一のメガターミナル駅の再開発!

突然ですが、世界で一番利用者(乗降客数)の多い駅がどこか、ご存じですか?
答えは新宿駅。
新宿駅の1日あたりの平均乗降客数は約350万人。隣接する西武新宿駅と新宿西口駅まで含めると約380万人もの人々が利用しているそうで、これはなんと、日本最大の政令指定都市である横浜市の人口を上回ります。
新宿駅が日本一と知っている方は多くとも、世界一のメガターミナル駅でもあること、そして1日の利用者数が横浜市の人口以上であることまでは、ご存じない方も多いのではないでしょうか。
そして、さらにすごいことには、新宿駅は現在進行形で大規模再開発の真っただ中にあり、これから新宿駅のポテンシャルはさらに拡大することがほぼ確実視されているということです。
本稿では、そんな世界一のメガターミナル駅・新宿について、これまでの街の変遷とこれからの開発計画について、ご説明していきます。

■20世紀後半に行われた新宿副都心計画!

一説によると、世界の人々が「TOKYO」と聞いた際、東京駅ではなく、西新宿の超高層ビル群をイメージする方が多いそうで、その圧倒的なビルの存在感から“摩天楼”とも呼ばれるようです。
では、そんな西新宿の超高層ビル群“摩天楼”はどのように形成されたのでしょうか。
歴史を紐解くと、新宿副都心計画と呼ばれる、1960年代に策定された淀橋浄水場跡地の大規模再開発計画に辿り着きます。
1971年に開業した京王プラザホテルを皮切りに、新宿野村ビル、新宿住友ビル、新宿三井ビルなどの超高層ビルが建築され、さらには有楽町から東京都庁が移転してきました。(当時、筆者はまだ子供でしたが、未来的な造形の都庁舎を見て感動したことを覚えています)
その後、バブル崩壊を挟みますが開発は止まらず、新宿パークタワー、新宿アイランドタワー、東京オペラシティなどが続々と建築されていきます。
鉄道網の充実ぶりも言わずもがなで、1996年に丸ノ内線の西新宿駅が、1997年に都営線の都庁前駅・西新宿5丁目駅が新たに開業したことは記憶に新しいところ。
21世紀に入ってからも、モード学園コクーンタワーが新たに建築されるなど、いまなお新宿の開発は続いています。

■半世紀を経て、再度持ち上がる大規模再開発!

こうして名実ともに日本を代表する街となった新宿に、さらなる大規模再開発の計画が持ち上がります。
2016年に発表された「新宿駅周辺地域まちづくりガイドライン」です。
このガイドラインでは、“新宿らしさ”をキーワードに、20年後(2035年)の将来像をイメージして、以下のような街の構造を目指すことが確認されました。

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<20年後をイメージした新宿駅周辺地域の目指す将来像>

(1)目安に新宿駅周辺地域の3つの拠点(新宿駅直近地区、新宿中央公園、新宿御苑)と、拠点をつなぐ賑わい交流軸・文化発信軸でまちの骨格を形成し、拠点・軸を基点に、多様なアクティビティや地区内・地区間の回遊が展開され、まち全体に人々を呼び込む。

(2)新宿駅直近地区は、駅周辺地域の中核であり、駅東西の個性ある地区をつなぎ、世界から人々を呼び込みまちへ人を送り出す拠点として、新宿の顔となる空間の形成、高度利用によるさらなる機能集積、歩行者優先の広場空間やそれぞれのまちを結ぶ回遊動線の形成を図る。 
【出典】新宿駅周辺地域まちづくりガイドライン(概要版)
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そして、2018年には「新宿の拠点再整備方針~新宿グランドターミナルの一体的な再編~」が公表・策定されるに至り、より具体的な街づくりの方向性が示されました。

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<街づくりの方向性>
①世界一のターミナルにふさわしい機能の充実・強化
②駅とまち、まちとまちの回遊性向上
③国際競争力の強化に資する機能の導入
④周辺地域への展開

【出典】新宿の拠点再整備方針~新宿グランドターミナルの一体的な再編~
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■いよいよ本格化する新宿グランドターミナル構想!

新宿グランドターミナル構想のキーワードの一つであった「回遊性」に対して、昨年にも早速動きがありました。
既にご利用した方も多いと思いますが、新宿駅の地下に東西自由通路が開通したのです。
巨大化しすぎた新宿駅を挟む往来、特に歩行者の移動利便性といった課題に、早速対応してきた格好ですね。
今後も、「線路上空に東西通路の新設」「駅前広場の再構成」など、新宿駅利用者にとっては非常に楽しみな施策が目白押しです。

そして、いよいよ来年にも、目玉施策ともいえる、大型複合ビルの建築計画が動き出そうとしています。
以下は、2020年9月に、小田急電鉄(株)と東京地下鉄(株)より発表された事業計画の概要です。

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<小田急電鉄からの発表>

<東京地下鉄からの発表>
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発表によれば、新宿グランドターミナルの一体的な再編を象徴する大規模開発として、地上48階地下5階、高さ約260メートルの高層ビルを建設。
高層部にオフィス機能、中低層部に商業機能を備え、オフィス機能と商業機能の中間フロアには、来街者と企業の交流を促すビジネス創生機能を導入する予定とのこと。
着工は2022年、竣工は2029年となっています。
そして一番驚きだったのはその建設予定地で、なんと、小田急百貨店新宿店本館の跡地に建設予定とのこと。
2021年7月には、小田急百貨店新宿店本館が2022年9月に閉館するとの発表がありましたが、小田急百貨店といえば新宿駅のシンボルの一つでしたので、その閉館報道には驚いた方も多かったと思います。
背景には、こうした壮大な計画があったというわけですね。

それにしても、この大型複合ビルが完成した新宿駅を想像すると、ワクワクしますね。
東京都庁舎が高さ243メートルですから、完成すれば新宿駅と一体化したこのビルが、新宿で一番高い超高層建物になるということになります。
これからも新宿駅の開発から目が離せそうにありません。

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