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安易な家賃の値下げはNG! 簡単にできる空室対策をご紹介!

安易な家賃の値下げはNG! 簡単にできる空室対策をご紹介!

安易な家賃の値下げはNG! 簡単にできる空室対策をご紹介!

以前、『繁忙期到来!! 正しい家賃相場の調べ方!』という記事を書きましたが、適正家賃で募集したとしてもすぐに入居者さんが決まるとは限りません。

なかなか空室が埋まらなかったり、複数の収益物件が同時に空室になったりすると、つい家賃の値下げを考えてしまいがちです。

しかし、すぐに次の入居者を入れないと借入返済ができないとか、完全にエリアの需給バランスが崩れてしまったとか、なにかしらの特別な事情がないのであれば、相場以下への家賃値下げは最後の手段に取っておくべきです。

次の入退去まで中長期に渡って収入減となることはもちろん、次回募集時にもその金額が家賃の目安とされてしまうこともありますし(他の大家さんが家賃値下げに追従すればエリアの家賃相場自体が下がる可能性も!)、もし収益物件を売却するとなった場合、家賃を値下げしたことで指標となる利回りも下がってしまい、売却に不利となる可能性があるからです。

不動産投資家にとって空室期間はツライものですが、相場以下への家賃値下げは、中長期的に自らの首を絞めることになりかねないため、安易に行うべきではないのです。

 

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空室対策(1) ~募集条件の見直し~

では、もし適正家賃では空室がなかなか埋まらなかった場合、家賃の値下げ以外に、どのような空室対策があるでしょうか。

大きく2つの方針に分けて考えることができます。

(1)募集条件の見直し

募集条件は家賃だけではありません。

たとえば、入居者さんに向けては、

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・敷金、礼金の見直し

・フリーレント期間の設定

・高齢者や外国人、生活保護受給者の受け入れ

・楽器使用可、ペット飼育の条件緩和

・仲介手数料、保証会社利用料の大家負担
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といった条件の見直しも空室対策となるでしょう。

もちろん、これら全てを対応するということではなく、その収益物件で特に効果が期待できそうなものや採用可能なもの(たとえば、生活保護受給者の場合には家賃補助の上限がありますし、区分投資であれば楽器使用やペット飼育にマンション規約で制限されていることがあります)を、地場の賃貸不動産会社などに相談しながら選別していけばよいでしょう。

また、賃貸不動産会社に向けては「広告費の設定(追加)」があります。

賃貸不動産会社の報酬は、基本的には賃貸借契約を仲介したことに対する「仲介手数料」なのですが、この金額は法令で上限が決められており、さらに大半の賃貸不動産会社は上限一杯の金額で横並び状態となっています。

大家としては賃貸不動産会社に、少し多めに報酬を支払ってでも優先的に自分の物件を紹介してほしいと思うわけですが、仲介手数料を上限以上に支払うと法令違反となってしまいます。

そこで仲介手数料とは別に、広告費を支払う商慣習ができたのです。

広告費とは、元々は仲介不動産業者の通常の営業活動を超えた特別な広告(大手新聞への広告等)に対して支払う手数料のことでしたが、近年では実際に特別な広告を打つことは稀で、専ら不動産業者への追加報酬の意味合いで使われています。

安易な広告費の設定(追加)は推奨しませんが、少なくとも競合物件の大家さんの多くが広告費を設定している場合には条件を揃えておかないと、空室の長期化が懸念されます。

空室で収入が減ったうえでの広告料は手痛いものですが、不動産投資家にとって、賃貸不動産会社は大事なビジネスパートナーです。

良い関係を構築するためには、必要な経費は躊躇わず支払う気構えも必要です。

 

空室対策(2) ~物件競争力の向上~

募集条件に優位性があったとしても、その物件の魅力がうまく伝わらなければ競合物件との差別化が図れず、早期の空室解消は望めません。

収益物件の差別化は不動産投資家にとって永遠のテーマですが、適正家賃かつその他募集条件に優位性があれば、必要以上にコストをかける必要はありません。

本稿では、不動産投資初心者の方や、本業に忙しいサラリーマン大家さん・公務員大家さんでも実行しやすい対策に絞って、一部をご紹介しましょう。


<対策1>ルームクリーニングは必ず行う

基本中の基本ですが、前入居者さんが退去時に掃除をしてくださったとしても、必ず専門業者にルームクリーニングを依頼しましょう。

プロが掃除した部屋との差は素人目にも明らかですし、「清掃済」「クリーニング済」などの印を貼ってもらえることもあります。

コロナ禍で内覧せずに部屋を決める方も増えているとはいえ、複数の部屋を内覧して決める方もたくさんいらっしゃいますので、これができていないと、悪い意味で差別化されてしまいます。


<対策2>明るい照明を設置する

入居者さんの内覧は、晴れた日の昼間とは限りません。

雨天や夕方以降の内覧では室内をしっかり見てもらえないばかりか、薄暗い部屋の印象が強く残ってしまうかもしれません。

インターネットを検索すれば、様々な種類の照明が数千円程度で豊富に販売されていますので、十分な明るさの照明を是非設置しておきましょう。

また、照明器具は居室部分の中央など、一般に目立つ位置にあるため、内覧時に目に触れやすい特徴もあります。

金額も高くないため、できれば昔ながらの傘タイプの照明や紐付きタイプの照明ではなく、スタイリッシュなものに交換しておきたいところです。


<対策3>アクセントクロスを取り入れる

部屋の一面だけに色やデザインのあるクロスを貼るアクセントクロスは、賃貸募集で分かりやすく差別化できます。

「でも、色やデザインのあるクロスは高いでしょ」という方も多いのですが、必ずしもそんなことはありません。(もちろん、高級なデザインクロスもありますが)

賃貸物件では、500番台と呼ばれる量産品と、1000番台と呼ばれる中級品のクロスがよく使われますが、最近では500番台の量産品にも色味やデザイン性のあるクロスが増えています。(「500番台=白無地クロスしかない」は正しくありません)

サンゲツやリリカラなどのホームページや見本帳を見るだけでも、様々な色味やデザインの500番台のクロスがありますから、是非チェックしてみてください。

大家にとって、相場以下への家賃値下げは劇薬であり、最終手段です。

空室対策の書籍もたくさん販売されていますので、常日頃から勉強して、できる範囲で実行できるよう、心がけていきたいものですね。
 

 

 

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