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ホテル投資とは?種類やメリット・デメリットを解説

ホテル投資とは?種類やメリット・デメリットを解説

ホテルに投資すると聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。「そんな高額な投資はできない」「通常の不動産投資よりも儲かりそう」など、人によって思うことは様々でしょう。昨今ではコロナ禍の影響により、ホテル投資を敬遠する傾向がある一方、宿泊需要の回復を見込んで今のうちから安価で購入を検討する方も増えつつあります。今回の記事ではホテル投資の種類や仕組み、メリット・デメリットについて解説します。

 

■ホテル投資とは?

ホテル投資

ホテル投資とは、ホテルを不動産投資用の物件として購入し、管理・運用(経営)することで収益を得ようとする投資手法のことです。コロナ禍になる前は宿泊需要の増加に伴い、継続して収入が入ってくる可能性が高いことが魅力として挙げられていました。インバウンド需要の増加・高い将来性・節税効果も期待できるとあって、優良な投資手法であったといえるでしょう。一方で、近年は新型コロナウイルスの感染拡大によって訪日外国人は減少しており、不透明感が否めないと感じる方も多いかもしれません。しかし、Go to キャンペーンの盛り上がりからもわかるように、withコロナが進みつつあるいま、宿泊需要が回復する日はそう遠くないと考えられます。

 

■ホテル投資の種類

一言で「ホテル投資」といってもその種類はさまざまです。ここでは主な種類を4つ取り上げ、仕組みや特徴を解説します。

 

▼ホテルREIT

ホテルREITは不動産投資信託のひとつです。不特定多数の投資家から資金を集め、それらを元に物件を購入して運用を行います。物件を賃貸して得られた収入の中から費用を差し引いた物を分配金とし、各投資家に還元される仕組みです。プロが投資家の代わりに物件の管理や運用を行うことから、知識に自信がない人でも取り組みやすい、少額から始められるといったメリットがあります。ただし、少額で始められる代わりに大きなリターンは見込めません。また、価格変動が日々発生することから、不景気になったときには損失が発生する可能性もあります。

 

▼ホテルコンドミニアム

ホテルコンドミニアムとは主にリゾート地のホテルを一室単位で所有し、所有者がいないときに宿泊施設として貸し出すことで収益を得る投資手法のことです。投資対象として保有するのみならず、自ら利用できることが特徴といえます。一棟投資に比べると初期費用が少ないほか、管理の手間もかからないことから個人投資家でも参入しやすいでしょう。空室リスクが比較的低いというメリットがある一方で、収益はホテルオーナーと分け合う必要があります。そのため、一般的な不動産投資よりも収益性は低くなる点がデメリットです。

 

▼ホテルの一棟買い

既存のホテルを不動産投資用物件として購入し、管理・運営することで収益を得る方法です。既に運営しているホテルを購入するため、購入と共にホテルオーナーとして収益を得られます。大規模な修繕が必要である、既存設備の傷みがひどいといった状態を除き、早期での収益化が見込めるのがメリットでしょう。他方で、多額の初期投資資金が必要なことはもちろん、それ相応の知識とスキルが求められます。また、ホテルではない物件を買い取ってリニューアルを施し、ホテルとして活用することもできますが、リニューアルに伴ってまとまった資金が必要です。

 

▼土地活用を目的としたホテル投資

所有している不採用不動産や遊休地を活用し、ホテルを運用するスタイルです。新規で土地を購入し、ホテルを建設するスタイルも含まれます。個人投資家ではなく、企業が取り組むケースがほとんどです。

 

■ホテル投資のメリット

メリットの文字

ここでは、ホテル投資のメリットについて紹介します。

 

▼不動産投資の中でも収益性が高い

コロナ禍によって以前よりも収益が下がっているケースがほとんどかもしれませんが、ホテル投資は元々不動産投資の中でも収益性が高いことがメリットとして知られています。最近では規制の緩和に伴い、訪日外国人数をはじめ宿泊客も増えつつあることから、国内の旅行需要は回復傾向にあるといえるでしょう。コロナによる宿泊客の減少は一時的なものであり、将来性は高いといえます。

 

▼節税対策・相続税対策になる

ホテル投資は節税対策・相続税対策としても有効です。ホテルの建設費用はもちろんのこと、エレベーターなどの設備は減価償却費として経費計上できます。それらを計上することによって課税対象額が減るため、節税効果が期待できるのはメリットでしょう。特に不動産投資は経費計上できる項目が多いことから、他の投資手法に比べて節税対策がしやすいといえます。また、相続税対策としても有効です。課税対象となる不動産評価額は不動産の購入金額ではなく、路線価や固定資産評価額によって決まります。それらは時価の7割程度で評価されることが多く、不動産として相続した方が現金で相続するより節税効果が高くなるでしょう。

 

▼空室に左右されない

ホテル投資はアパートやマンション投資と異なり、空室リスクに悩まされることがほとんどありません。宿泊客が集客できる環境が整っていれば、安定した宿泊料が得られるでしょう。また、ホテル投資は10年単位で一棟借り上げ契約を締結するケースが多く、きちんと管理・運用することで長期的に安定した収益を得られます。

 

■ホテル投資のデメリット

ホテル投資には多くのメリットがある一方でデメリットも存在します。主なデメリットについて確認しておきましょう。

 

▼初期投資が高額になりやすい

ホテル一棟投資の場合、一棟ごと購入する必要があるため、多額の資金が必要です。また、既存物件をホテルにリニューアルする、ホテルを新たに建設する場合も同様のことがデメリットとしていえるでしょう。賃貸やサブリースといった方法もありますが、いずれも集客に強い立地や設備、建物が必要となります。そのため、初期投資が割高になることは避けられません。

 

▼人件費がかさむ

小規模のホテルを運用するのであれば、オーナーが自ら管理することもできるかもしれません。しかし、運用するホテルの規模や業態によっては従業員を雇用する必要があり、それはデメリットといえます。人を雇えばそれだけ人件費が生じます。また、ホテル投資における人件費は通常の不動産投資よりも高くつくケースがほとんどです。インバウンド対応に力を入れるのであれば、語学に堪能なスタッフも必要となります。

 

▼転用が困難である

ホテル投資は規模が大きい傾向にあるため、オフィスやテナントなど他の用途に転用する際は多くの資金が必要です。また、物件規模によっては建築基準法に基づいて用途を変更しなければならないでしょう。基本的にホテルを他の用途に転用することは難しいと考えておいた方が安心です。

 

■不動産投資に興味のある方へ

ビジネスマン

今回はホテル投資の種類やメリット・デメリットについてお伝えしました。ホテル投資は安定した収益が見込めるメリットがある一方で、今後また宿泊需要が減少する事態が生じた場合には、家賃が下落する恐れがあるというデメリットもあります。また、一棟や一戸に投資した場合、通常の不動産投資同様、売却する際にすぐ売れるかどうかといった点も考えなければならないでしょう。ホテル投資に取り組む際は、立地なども考慮して投資に値するかどうか検証することが大切です。

とはいえ、ホテル投資はやり方次第で、通常の不動産よりも利回りやリターンが大きくなる可能性があることは確かです。興味がある方はメリット・デメリットを理解した上で一度ホテル投資を勉強してみるのもよいかもしれません。

 

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