資産運用

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【知っておきたい統計指標】各国の政策金利

【知っておきたい統計指標】各国の政策金利

【知っておきたい統計指標】各国の政策金利

皆さん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。

前回の物価指数に続いて、知っておきたい統計指標⑤と題して、各国の政策金利について解説していきます。各国の政策金利の動向を確認することで、資産運用に活かすことができるため、必ず覚えていただきたい必須の内容です。

金利を上げる国と金利を下げる国がある

まず、政策金利とは、各国における中央銀行が金融政策の一環として重視しているものです。中央銀行が民間の金融機関に貸す際の金利がもともとの政策金利でしたが、現在では10年国債の金利を用いるなど状況に応じて何を政策金利として重視するか変わってきています。

知っておいていただきたいのが、各国において重視される政策金利を上げる国もあれば下げる国もあるということ。一般的に、経済が良好であり物価が目標値よりも上昇しているといった場合や、景気過熱感を抑制する場合などに政策金利を引き上げます。一方、物価が目標値よりも低くなっている場合や景気が芳しくないといった場合に政策金利を引き下げます。

世界中を見渡してみると、必ずしもどの国も同じような動きをしていると限りません。例えば、米国では良好な経済を反映し正常化をはかるため、2016年から金利を引き上げました。2019年7月時点では先進国の中で最も政策金利が高くなっています(ただし、現在は金利引き下げに動いています)。

一方で、オーストラリアは以前は金利の高い国で知られていましたが、住宅価格指数が低迷していること、失業率がやや上昇していることなどを背景に2019年7月に歴史的低水準といえる1%まで政策金利を引き下げています。このように時が経つにつれ、各国の経済状況により政策金利は変化します。覚えておいていただきたいのは、一般的に金利が下がるとその国の通貨は安くなり、金利が上がるとその国の通貨は高くなるということ。実際、オーストラリアでは断続的な金利の引き下げにより数年単位で見て豪ドル安(円高)に振れています。米国では金利を引き上げることで米ドル高(円安)が生じていました。

こうした為替の変動は、株価などにも影響を与えます。日本で言えば円安になると輸出関連株が上昇しやすい(円安により利益が出やすい)といったように、連鎖します。

政策金利を見ることで、為替の動きも捉えることができる側面がある点はしっかりおさえておいてください。

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