資産運用

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資産分散のメリットとポートフォリオの最適化

資産分散のメリットとポートフォリオの最適化

資産分散のメリットとポートフォリオの最適化

今年の1月から新NISAが始まり、初めて資産運用を始めた方も多いかと思います。

資産運用の商品には様々なものがありますが、銘柄選択や売買タイミングなど、投資初心者には難しい部分をプロに任せられる投資信託で投資を始める方も少なくないと思います。

長期における資産運用では様々な資産に分散しながら行う「分散投資」が重要となっており、この投資信託を利用することで様々な銘柄を運用することができます。

 

では、なぜ分散投資が重要なのでしょうか。また、どんな資産をどのくらいの割合で持つのが良いのでしょうか。これらは初めて資産運用を始める方が突き当たる最初の壁なのではないでしょうか。

今回は資産運用に最も大切とされる資産の配分について詳しく見ていきましょう。

 【INDEX】

 ■分散投資の重要性

 ■ポートフォリオ

 ■アセットアロケーション

 ■資産を分散することによるリスクとリターンの最適化(シャープレシオ) 

 ■まとめ

 

分散投資の重要性

資産運用を始めるには

・購入タイミング

・購入商品

・商品の組み合わせ

など、考えるべきことがたくさんあります。

安く買って高く売ることが資産運用で利益を得るための鉄則なので、購入タイミングも非常に大切なポイントの一つです。しかし、長期での資産運用では購入タイミングよりも資産の組み合わせが運用結果に大きな影響を及ぼすと言われています。

 

まず初めに、なぜ分散投資が重要なのでしょうか。

その理由の一つは「リスクの分散」です。

投資の格言の一つに、「卵を一つのカゴに盛るな」というものがあります。これは、もし卵を一つのカゴに持っていると、そのカゴを落としてしまった時にその中に入っていた卵が全部割れてしまうことからきています。

 

これを資産運用に当てはめると、一つの金融商品だけに投資をしているとその商品の価値が落ちてしまった場合に自身の運用資産全体の価値が落ちてしまうということになります。そのリスクを回避するには、様々な資産に分散して運用を行うことでどれか一つの資産の価値が落ちたとしても他のものの価値が上昇していれば全体で見ると大きな影響を受けにくくなります。これがリスクを分散するという資産分散のメリットの一つです。

 

さらに資産分散にはもう一つのメリットがあります。これは「リスクの分散」の延長上にあるメリットなのですが、「リスクとリターンを最適化する」というものです。

一般的に資産運用に用いる商品はリスク商品といい、価値が上がるだけでなく下がる可能性もあります。ハイリターンが得られる可能性のある商品はハイリスクでもあり、ローリターンのものはローリスクであるのが一般的です。

 

どちらかを購入すると運用の成果はそのリスクに見合ったリターンなのですが、これらを組み合わせて運用することでハイリターンでもリスクを軽減しながら運用することができます。これが「リスクとリターンの最適化」という資産分散のメリットの一つです。

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ポートフォリオ

資産運用において資産の組み合わせを表すものとしてポートフォリオという概念があります。ポートフォリオとは、投資家が保有する様々な金融資産の組み合わせのことを指します。これには株式、債券、現金、不動産、コモディティなどが含まれ、リスクを分散して安定したリターンを追求することがポートフォリオを作成する目的です。

 

たとえば、ある投資家のポートフォリオを考えてみましょう。

株式: アップル、マイクロソフト、トヨタ - 合計でポートフォリオの40%

債券: 米国政府債、企業債 - 合計でポートフォリオの30%

不動産投資信託(REIT): 合計でポートフォリオの20%

現金および現金同等物: 合計でポートフォリオの10%

 

ポートフォリオを適切に管理することで、投資の目標を達成しやすくなりますし、市場の予期せぬ動きに対しても柔軟に対応できるようになります。

 

アセットアロケーション

また、資産の組み合わせの概念ではポートフォリオの他にアセットアロケーションという概念もあります。アセットアロケーションとは、投資家が自分の投資ポートフォリオ内で各種資産クラス(株式、債券、不動産、現金等)への投資比率を決定する戦略のことです。これのポイントは、投資のリスクとリターンを最適化するために投資家のリスク許容度や投資期間、資金需要、市場の状況に資産の組み合わせを調整することです。

 

ポートフォリオは「何を持っているか」具体的な保有資産の一覧ですが、アセットアロケーションは「どのように分配するか」つまり資産クラスごとにどれだけの割合を投資するかの戦略のことをいいます。

 

資産を分散することによるリスクとリターンの最適化(シャープレシオ)

では、どのような資産をどれくらいの割合で保有するのが良いのでしょうか。

先ほどは資産の分散にはリスクとリターンの最適化をするというメリットがあるという風にお伝えしましたが、どんな時にその最適化が起こるのでしょうか。

 

そこで利用される指標がシャープレシオです。シャープレシオとは、投資のパフォーマンスを評価するために広く使用される指標の一つで、投資のリスクに対するリターンの効率を測定することができます。シャープレシオは、投資が生み出したリターンを、その投資のリスク(標準偏差)で割ることによって計算されます。

 

高いシャープレシオは、単位リスクあたりの高いリターンを示しているので投資の効率が良いと評価されます。逆にシャープレシオが低い、または負の場合は投資が無リスク資産に比べて十分な超過リターンを提供していない、または損失をもたらしていることを示しています。

 

もし投資ポートフォリオAが年間リターン12%を達成し、同国の国債(無リスクリターンとして)が年間2%のリターンを提供しているとします。このポートフォリオの年間リターンの標準偏差が8%だった場合、シャープレシオは次のように計算できます。

シャープレシオ=(12%−2%)/8%=1.25

これはポートフォリオが単位リスクあたりで1.25%の超過リターンを生み出していることを意味し、リスクを考慮した上でのパフォーマンスが良好であることが分かります。

 

このシャープレシオは資産の配分によって数値が変化し、最もシャープレシオが大きくなる割合がリスクとリターンを最適化できている配分割合ということができます。ただし、これらの計算は過去のデータから算出した結果にすぎません。今後の各商品の価格変動がこれまでと同じようになるとはいえないのでポートフォリオを作成する上での参考程度にしておくことが大切です。

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まとめ

今回は資産運用における分散投資について紹介しました。シャープレシオを用いたリスクとリターンの最適化はポートフォリオを作成するにあたって非常に役に立つものです。ただし、全員がシャープレシオが最も高くなるようにポートフォリオを組めば良いかといえばそうではありません。人によってリスクに対する許容度や資産運用を実施する期間が異なります。

 

まずは、自分がリスクに対してどれだけ許容することができるのか、何年資産運用を続けていくことができるのかを考えた上で自分に合った資産の配分を決めていけるようにしましょう。

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