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紙幣のデザインが変わる!改めて新旧紙幣をおさらいします!

紙幣のデザインが変わる!改めて新旧紙幣をおさらいします!

紙幣のデザインが変わる!改めて新旧紙幣をおさらいします!

2024年度上期をメドに、紙幣(1万円札・5千円札・1千円札)のデザインが一新されることをご存じでしょうか?
紙幣のデザイン変更は2019年に公表されていたのですが、つい先日、いよいよ国立印刷局東京工場にて新紙幣の印刷が始まったそうです。
前回の紙幣のデザイン変更は2004年。
予定どおり2024年に新紙幣が市中に出回るとすれば、実に20年ぶりのビッグイベントです。(ATMや自動販売機、お店のレジなど新紙幣を扱う機器のテストを入念に行うため、印刷は今年から始めるそうです)
そこで、本稿では、これまでの紙幣のデザインに関する歴史を振り返りつつ、なぜデザイン変更が必要なのか、そしてデザイン変更に伴う注意点について整理していきます。

■紙幣は20年間隔でデザイン変更されてきた!

紙幣の歴史を振り返ってみると、約20年ごとに主要な紙幣のデザインが一新されています。
現行デザインは2004年に一新されていますが、その前のデザインは1984年とさらに20年前に一新された経緯があります。
デザイン変更で一番目立つポイントといえば、やはり紙幣に印刷されている肖像画のモデルでしょう。
「前のデザイン」「現行デザイン」「新しいデザイン」を一覧化すると以下のとおりです。
普段は意識していなくとも、改めて一覧化してみると馴染みのある名前が並んでいるのではないでしょうか。

ところで、この肖像画のモデルはどのように決められているのでしょうか?
財務省によると、紙幣に描かれる人物は3つの条件をクリアしていることが求められるそうです。

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<紙幣の肖像画に選ばれる条件>
・なるべく精密な写真や絵が残っていること

・品格があること

・国民によく知られていること
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ちなみに、筆者個人の話で恐縮ですが、幼いころに眼鏡をかけた新渡戸稲造の5千円札がどうしても欲しくて、お年玉を親に両替してもらっていた思い出があります。(今の若い世代の方にはピンとこないのが少しだけ残念です・・・笑)
当時はクレジットカードやネット通販(通信販売)も今ほど普及していませんでしたし、QR決済なんてなかった時代ですから、売買といえば現金が当たり前。
私のように、紙幣(あるいは貨幣)にまつわる思い出を持っている方も少なくないのではないでしょうか。

■なぜ、紙幣のデザイン変更が必要なのか

では、なぜ20年ごとに紙幣のデザイン変更が必要なのでしょうか?
その主な理由は、偽造対策の強化とされています。
新デザインに切り替える際、その時代の最先端の偽造対策技術が盛り込まれるわけですが、発行開始から年月が経つにつれ、当時は最先端だった偽造対策技術が陳腐化してしまうのは避けられません。
これは紙幣(日本銀行券)だけでなく、JCBギフトカードやVISAギフトカードなどの商品券においても同様で、より精緻な偽造券を作成しようとする犯罪者とのイタチごっこは不可避のようです。
当然、2024年からの新紙幣においても、変更点は肖像画の変更だけではありません。
財務省からは、以下のような最新技術による偽造対策が盛り込まれること、そして、さらに誰もが分かりやすく紙幣を扱うことができるユニバーサルデザインの考え方が盛り込まれることが公表されています。

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<新紙幣に導入される新偽造対策>

(1)新たな偽造防止対策等
・高精細すき入れ
現行の「すき入れ」に加えて、新たに高精細なすき入れ模様を導入。

・最先端技術を用いたホログラム
1万円券及び5千円券にはストライプタイプのホログラムを、1千円券にはパッチタイプのホログラムを新たに導入。
※肖像の3D画像が回転する最先端のホログラム。銀行券への採用は世界初。
また、記番号について、現行の最大9桁から10桁への変更を予定。

(2)ユニバーサルデザイン(券種間の識別性向上等)
・指の感触により識別できるマークの形状変更及び券種毎の配置変更
・額面数字の大型化(表・裏)
・「ホログラム」及び「すき入れ」位置を券種毎に変更

<新1万円札の見本>
 
【出典】
『財務省 新しい日本銀行券及び五百円貨幣を発行します』より抜粋・一部編集
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前述した肖像画に選ばれる条件の一つである、「なるべく精密な写真や絵が残っていること」についても、高度な偽造対策に耐えられるだけの精密な元画像が必要ということに繋がっていると思われます。
このように定期的にデザインを刷新し、その時代・時代の最先端の偽造対策技術を盛り込むことによって、紙幣や商品券の信頼性は保たれているということですね。

■新紙幣発行に伴う詐欺に、くれぐれもご注意を!

では、紙幣のデザインが一新されると、旧デザインの紙幣は使えなくなるのでしょうか?
結論からいえば、もちろん旧デザインの紙幣も引き続き使うことができます。
しかし、財務省や日本銀行は、『古いお札は使えなくなるから回収します』『古い紙幣を振り込めば代わりに新しい紙幣に交換します』といった振り込め詐欺やフィッシングメール、スパムメールなどが出回る可能性を警戒しています。
せっかく20年ぶりのデザイン一新です。
くれぐれも、そうした詐欺には引っかからない気を付けつつ、最新技術が詰まった新紙幣の登場を楽しみに待つといたしましょう!

 

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