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2025.11.05

春の引っ越しは“1月が勝負”！？――理想の部屋を逃さないための動き方

春から新しい生活が始まる――。

進学や転勤、就職などに合わせて、お部屋探しを始める人が最も増えるのが、2月から3月にかけての時期です。いわゆる「賃貸の繁忙期」と呼ばれるシーズンであり、不動産市場が一年で最も活発に動くタイミングでもあります。

しかし、ここで多くの人が誤解しているのが、「2月から動けば間に合う」という考え方です。実際には、すでに1月の時点から部屋探しの競争は始まっているのです。特に、人気エリアや人気マンションでは、1月中に申込みが入り、2月にはほぼ埋まってしまうケースも珍しくありません。

本稿では、春の引っ越しで理想の部屋を逃さないために、1月・2月・3月それぞれの時期にどう動くべきかを整理していきます。

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■1月は“静かなチャンス期”――まだ競争が少ないうちに準備を！

年明け直後の1月、不動産会社はまだ比較的落ち着いており、相談のしやすい時期です。この頃から退去予定の情報が徐々に出始め、2月・3月入居可の物件が少しずつ市場に登場します。

つまり、良い物件が動き始めるが、まだライバルが本格的に動いていない――それが1月の特徴です。

このタイミングでやるべきことは、まず希望条件を固めておくこと。家賃、間取り、駅距離、築年数、設備など、譲れない条件と妥協できる条件を明確にしておきましょう。条件が整理されていれば、理想の物件が出た瞬間に判断を下すことができます。

また、1月中は仲介会社の営業担当にも余裕があり、丁寧に相談に乗ってもらいやすい時期です。「希望条件に合う物件が出たら教えてほしい」と事前に伝えておけば、最新情報を優先的に案内してもらえる可能性もあります。

この時期に“動く準備”を整えておくかどうかが、その後の勝負を分けることになります。

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■2月は“動いた者勝ち”――良い物件は一瞬で埋まる！

2月に入ると、退去物件の情報が一気に増えます。進学・就職・転勤などの新生活需要が本格化し、供給も需要もピークを迎える時期です。

ただし、それと同時に競争も激化します。掲載されたばかりの物件が、翌日には「申込済み」になっている――そんなスピード感がこの時期の現実です。

さらに、仲介会社もこの時期は問い合わせ対応に追われています。どうしても「すぐに決めてくれるお客様」への対応が優先され、じっくり検討したい人ほど後回しになりやすい構造があります。これは冷たい対応ではなく、業界の仕組み上やむを得ないものです。1件でも早く申込みを確定させることが、店舗全体の稼働効率に直結するためです。

そのため、1月で条件を絞り込み、2月は“決める時期”と覚悟を持って動くことが重要です。気になる物件が出たら、まずは問い合わせだけでも早めに。内見から申込みまでのスピードを意識することで、良い部屋を逃すリスクを大幅に減らせます。

■3月は“戦場”――動き出しの遅れが命取りに！

3月は、物件数こそ増えるものの、ライバルが最も多い時期です。空室が出ても即日で埋まり、条件の良い物件ほど早く決まってしまいます。この時期は“選ぶ”というより、“残っている中から選ばざるを得ない”状況になりやすいのが実情です。

加えて、引っ越し業者の繁忙も深刻です。料金は通常の1.5～2倍以上に跳ね上がり、予約そのものが取りづらくなります。せっかく物件が決まっても、引っ越し日を確保できず、新生活のスタートが遅れる――そんなケースも珍しくありません。

つまり、3月に入ってから部屋探しを始めると、物件も引っ越し業者も“取り合い状態”になります。

これを避けるためには、1月に探し始め、2月中に契約を終えることが理想的です。早く動けば、スケジュールにも余裕が生まれ、条件面でも有利に進められます。

ここで注意したいのが、「早く申し込むと家賃が早く発生してしまうのでは？」という誤解です。賃貸契約は「申込→審査→契約→引き渡し（入居開始）」という流れで進み、実際に家賃が発生するのは入居開始日からです。そのため、2月に申込みをしても、家賃は3月中旬や下旬からの発生というケースも多くあります。また、この時期は工事業者も繁忙期のため、内装や設備工事の関係で引き渡し日が後ろ倒しになることも多く、結果的に家賃が早く発生するケースばかりではありません。

それでも、人気物件を確実に押さえるためには、多少の家賃重複を受け入れる覚悟も必要です。1か月分の家賃を余計に払ってでも、希望条件の部屋を確保できるなら、その価値は十分にあるといえるでしょう。早めに動いた人ほど、選択肢の幅もスケジュールの自由度も大きく広がります。

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いかがでしょうか

春の引っ越しは、タイミングがすべてです。3月は確かに物件数が多い時期ですが、同時に競合も多く、引っ越し業者の確保も難しくなります。2月は物件が豊富に出る一方で、人気物件は瞬時に埋まってしまう。そして、1月こそがまだ競争が少なく、じっくり準備ができる時期なのです。

新生活をスムーズにスタートさせるためには、「正月が明けたらすぐに動く」こと。この1か月の差が、理想の部屋を手に入れられるかどうかを決めます。

気になるエリアや条件がある方は、早めに行動を起こしましょう。“良い部屋”との出会いは、準備の早い人にこそ訪れます。