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ポイント付与が終了!?ふるさと納税は9月末までがラストチャンス!

ポイント付与が終了!?ふるさと納税は9月末までがラストチャンス!

ポイント付与が終了!?ふるさと納税は9月末までがラストチャンス!

以前レアルメディアでも取り上げましたが、2025年10月より、ふるさと納税のポイント付与に関する改悪が実施予定です。

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【関連記事】改悪が続くふるさと納税。今度はポイント付与を伴う寄付が禁止に!?

https://www.real-media.jp/article/751

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改悪内容の詳細は上記関連記事に譲りますが、ふるさと納税による寄付(支払い)に対する各種のポイント付与に大きく規制が入ることになります。

 

これまで、楽天ふるさと納税をはじめとするポータルサイトでは、寄付に応じて楽天ポイントやPayPayポイントなどが付与されてきました。ふるさと納税が「節税しながら実質2,000円でお礼の品がもらえる」だけでなく、「ポイントまで大量にもらえてお得!」という存在だったのは、この仕組みによるところが大きいでしょう。

 

しかし、その“裏技的なお得さ”に、ついに規制のメスが入ることになったというわけです。

 

本稿では、ふるさと納税の改悪点について改めておさらいしつつ、改悪の背景や今後の見通しについてご説明していきます。

 

■何が禁止されるのか?—ポイント付与に対する規制内容

 

今回の改悪(制度変更)では、ふるさと納税において以下のような “ポイント付与を目的とした優遇措置”が禁止対象とされます。

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<ふるさと納税のポイント付与の改悪点>

・ポータルサイト側が、寄付者に対して直接ポイントを付与する仕組み

・ポイントサイトを経由してふるさと納税を行った際に付与されるポイント

・クレジットカード決済等に付随して「ふるさと納税分に対して追加付与されるポイント」

 

<参考>総務省ホームページ令和7年6月24日付

ふるさと納税に係る指定制度の運用についてのQ&A(令和7年総税市第73号)

https://www.soumu.go.jp/main_content/001016581.pdf

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つまり、寄付を通じて「実質的にポイントを稼ぐ」ことができなくなる、というわけです。

 

これに強く反発しているのが、楽天ふるさと納税などの事業者。楽天は本件に関して反対署名を呼びかけ、記事執筆時点(2025年6月)でも署名活動は継続中。集まった署名数は相当数にのぼるとみられます。

 

とはいえ、制度変更そのものは「既定路線」として進行中であり、現時点で総務省が撤回や見直しの姿勢を見せる様子はありません。

 

このままでは、2025年10月以降、楽天など主要なポータルサイトでもポイント付与が廃止される公算が極めて高いといえるでしょう。

 

■ふるさと納税に改悪が続くのはなぜ?

 

ふるさと納税といえば、ここ数年でも制度の見直し・改正が繰り返されています。

 

たとえば、2023年には「経費率の上限を寄付額の5割以下にする」というルール強化が導入され、2024年には「熟成肉や精米の“外部調達”が原則NG」となり、産地偽装まがいの返礼品が姿を消しました。

 

そして今回のポイント還元の規制。

 

いずれも共通しているのは、「本来の制度趣旨に立ち返る」という建前のもと、過度な“お得感”にブレーキをかける内容だということです。

 

ふるさと納税は、地方自治体に対する“寄附”であり、返礼品はあくまで“お礼”という建て付けです。これが、制度の名を借りて全国を巻き込んだ「ポイント&返礼品合戦」になってしまっては、制度の根幹が揺らぐというのが、総務省の見解です。

 

つまり、「制度の趣旨に反している」「還元合戦は行き過ぎだ」という批判が、規制強化の根拠となっているわけです。

 

■ふるさと納税の今後はどうなる!?

 

では、私たち利用者はどうすればよいのでしょうか。

 

短期的には、「制度改悪前に2025年度分のふるさと納税を終える」ことに尽きます。

 

制度が変わるのは2025年10月1日。つまり9月末までの寄付分については、原則として現行ルールが適用されます。つまり、楽天ポイントや各種ポイントサイト経由の付与が可能な“ラストチャンス”なのです。利用者としては、「お得なうちに賢く使っておく」ことが最も現実的な対応といえるでしょう。

 

なお、寄附上限額を超えると、自己負担が2,000円では済まなくなりますので、その点はくれぐれも注意してください。

 

では、中長期的には、ふるさと納税はどうなっていくのでしょうか。

 

著者は、「ふるさと納税そのものがすぐに廃止されることはない」と見ています。制度の恩恵を受けている地方自治体が多く、政治的にもインパクトが大きすぎるからです。

 

その一方で、政府側としては「制度の趣旨を守る」名目で少しずつ改悪を進め、最終的には制度の縮小や統合につなげたいという“本音”も透けて見えるように感じます。

 

ふるさと納税は、見方を変えれば「一部の納税者に対する実質減税」です。所得税・住民税から控除される仕組みは、他の納税者との公平性の観点からたびたび議論の的となってきました。つまり、すぐの廃止の可能性は低いとしても、実質利用価値のない制度に改悪されたり、利用に際して強い制限がかけられたりといった可能性は十分にあると考えるべきでしょう。

 

いかがでしょうか。

 

今回のポイント還元規制は、制度全体から見れば小さな一歩かもしれませんが、今後の制度縮小・廃止への“予兆”としては見逃せない動きです。

 

制度は“いつか終わるもの”と心得て、使えるうちにしっかり活用しておくのが鉄則です。まずは、今年分の上限を確認して、9月末までにふるさと納税を済ませておくことをおすすめします。

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