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改悪が止まらない!?楽天経済圏に何がおきた? 

改悪が止まらない!?楽天経済圏に何がおきた? 

改悪が止まらない!?楽天経済圏に何がおきた? 

皆さんは、「楽天経済圏」という言葉を聞いたことがありますか?
楽天経済圏とは、楽天ポイントをフックとした楽天グループにおけるユーザー囲い込みのサイクル・仕組みのことです。
楽天グループでは、いまや核となる楽天市場だけでなく、金融事業(楽天カード・楽天銀行・楽天証券など)、旅行事業(楽天トラベル)、エネルギー事業(楽天電気・楽天ガスなど)、通信事業(楽天モバイル・楽天ひかりなど)・・・といった、あらゆる生活シーンに密着した多くのサービスを展開しています。
もちろん、楽天グループの提供するこれらサービスには競合他社も多く参入しているわけですが(むしろ楽天グループよりも強力な競合も多い)、これらサービスの利用先を楽天グループに集約することで、楽天ポイントの獲得効率を飛躍的に高められる点が、ユーザーから高く評価されてきました。
たとえば、楽天市場と楽天グループの関連サービスを連動させた「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」という仕組みがあります。
通常、楽天市場の利用時には買い物金額の1%分が楽天ポイントとして付与されますが、決済方法を楽天カードにすると+2%(プレミアムカード決済だと+4%)、楽天カードの引き落とし先を楽天銀行にすると+1%、楽天証券で指定金融商品をポイントで購入すると+1%・・・、といった具合に楽天グループの指定サービスを使用することで、楽天市場でのポイント付与率を1%→最大15%にアップさせることができます。

※細かな指定条件は楽天グループのサイト等をご確認ください。
https://event.rakuten.co.jp/campaign/point-up/everyday/point

そして、大量に付与された楽天ポイントは、多くの場合楽天グループの支払いに使える仕組みが整っているため、上手に使えば生活費全体の支出を大きく節約できるというわけです。
ところが、ユーザーから強く支持されていた楽天経済圏に、ここしばらく改悪のニュースが続いています。
一体なにが起こったのでしょうか?

■楽天経済圏では、実際にたくさんの改悪が起きていた!

最初に申し上げておきますが、楽天経済圏の改悪を含む変更は、これまでも随時行われていました。
たとえば、2020年4月にはSPUのうち「楽天モバイル利用で+2%」が→「楽天モバイル利用で+1%」に引き下げられ、代わりに「楽天ひかり利用で+1%」といった新条件が追加されました。
楽天グループとしても、ユーザーの囲い込みが目的なわけですから、その時々の市況に応じて、経営資源(キャンペーン予算)の見直しを行うことは何ら不自然なことではありません。
しかし、昨今の改悪が話題となっているのは、あまりにも短期間のうちに改悪が連続して起きている点にあります。
以下は直近1年間に行われたSPU関連の改悪事例です。(詳細は楽天グループのサイト等をご確認ください)

・2020年12月
 SPU「楽天保険」の指定条件が厳しくなる

・2021年4月
 SPU「楽天TV」がSPUから除外

・2021年4月
 SPU「楽天カード利用で+4%」が、楽天ゴールドカードが対象外になる

・2021年6月
 SPU「楽天でんき」がSPUから除外

・2021年8月
 SPU「Rakuten Pasha」の指定条件が厳しくなる

・2021年11月
 SPU「楽天ビューティ利用で+1%」が「楽天ビューティ利用で+0.5%」に引き下げ


SPU関連以外でも、「楽天プレミアムサービス終了」「楽天ペイ利用時のポイント還元率の引き下げ」「ラクマ販売手数料値上げ」「楽天カードの公共料金支払いのポイント還元率引き下げ」「お買い物マラソンの上限引き下げ」といった改悪が連続して実施されました。
そして、ダメ押しをするかのように、2022年4月以降、楽天市場における楽天ポイント付与を「税込金額→税抜金額」基準に変更する旨の発表があり、楽天経済圏のヘビーユーザーからは悲鳴が上がるに至ったというわけです。

■楽天経済圏で改悪が続く理由とは!?

では、なぜこれほど急激に楽天経済圏の改悪が起きたのでしょうか。
理由として有力視されるのは、「楽天グループの優先順位が変わった」というもの。
これまでは、Amazonやヤフーショッピングといった通販事業のライバルから、いかに顧客を奪うか、顧客の流出を防ぐのかが楽天グループの優先課題でした。
しかし、いまや楽天グループの優先課題は、莫大な赤字の続く「楽天モバイル」に向いていることは明らかです。
SPUを中心とした楽天市場で囲い込んだヘビーユーザーたちが楽天経済圏を離脱しないギリギリのところを攻め、経営資源をなるべくモバイル事業に振り分けたい思惑があることは想像に難くありません。
また、楽天ポイントの利用先拡大も背景にあると考えられます。
元々は、楽天市場や楽天グループでの支払いに利用できた楽天ポイントですが、楽天ペイの爆発的な普及により、楽天グループ以外での楽天ポイント利用が一気に拡大しました。
ユーザーからすれば利便性が向上するのは歓迎ですが、見方を変えれば楽天ポイントの実質的な価値が向上したということでもあり、楽天グループ側からすればこれまでのような大判振る舞いをする必要性が低下したと捉えることもできます。

本稿を記載している11月末現在、報道やSNSなどを見るかぎりでは、大規模な楽天経済圏からの離脱は見受けられません。

その意味では、いま発表されている範囲では、楽天グループの「ギリギリを攻めた」舵切りは、現時点ではビジネスとして成功といってよいのかもしれません。
今後、更なる改悪が続くのか、ヤフーやAmazonなど競合の攻勢に対抗すべく改悪にストップがかかるのか、今後も楽天の動向には目が離せません。

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